2009年6月15日月曜日

vol.02 闇の中にいたもの

森をぬけると、星々あいだの暗闇を切り取って大地の上にほうり投げたような漆黒の建造物がMaster Of Epic rmtあらwired rmtわれた。
 リネ2 RMTこの非人間的な峻厳さをもつ巨大建築は、七暴君のひとり、蛮族の首領《闇の落し子》が征服地の奴隷と原住民を酷使して建立した忌まわしき大祭殿であった。

 《闇の落し子》の死後、後継者争いで分裂したその軍団は、同じ騎馬民族の《人間王》の軍団に破られ、かれの領土は、統一王国の一部となった。

 しかし《闇の落し子》の霊に従いつづける蛮族の残党が、辺境のこの《鉄槌遺跡》に立てこもったため、かれらが《王》の軍団に浄化され、あるいは《王》の教団に教化されるまで、周辺地域の民は至上の恐怖に眠れぬ夜をすごした。

 かれらの邪悪は《至福千年期》にもその影をのこし、大乱時代に戦慄すべき怪異として望まれぬ復活をとげたこともあった。半世紀前の《聖戦》中にも、この遺跡に逃げこんだ市民が誤解と混乱が原因で軍に虐殺される事件があり、それらの血塗られた歴史ゆえ、この遺跡に立ちよるものは少ない。

 ふつうの巡礼者はこのような場所をさけるものだ。

 しかし、かれ、白夜家の聖(ヒジリ)はふつうの巡礼者ではなかった。かれは聖地や古い礼拝堂などよりも、古戦場や呪われた土地のほうを好んで訪れたからである。

 かれは邪悪な人間(ダークエルフ)であった。

 かれは、古の草稿や書籍を地下深くにためこんだ砂金(さきん)砂漠の大図書館から探りあて、内容を脳裏に写しとった、とある邪教徒の日誌を唱えはじめた。

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